1億円を持っていたとして、それを普通預金口座に預けていたら、いったいいくらの利息が付くのでしょう。
郵貯8~12%の時代(1970年~1980年代)だったら、8%だとしても、年利800万円で、手取り640万円(この当時の源泉税は20%)で十分これだけで暮らして行けました。
しかしながらいまは・・・「1億もあれば、利息だけで生活できる」なんてことはありません。
三菱東京UFJ銀行の普通預金利息は、年利0.001%です。普通預金利息は半年ごとに2月と8月に付きますが。半年に一回の利息は、100,000,000円×0.001%÷12月×6月=約500円です。ここから15.315%の税金が天引きされますので、手取りは約423円です。これではワンコイン弁当も買えません!! 1年物の定期預金にしても、年利0.01%ですので、年間総額1万円ですが、手取りは9,000円にもなりません。
預金利息なんてあてになりません。それだったら、少しでも小遣い稼ぎで自己防衛です!
FamilyMartなどの普段の買物で、ポイントが貯まるTカードなどを武器に、少しでも節約しましょう。
FamilyMartやスーパーマルエツの買物で200円につき1ポイント貯まります。率にして0.5%。銀行の普通預金利息の500倍お得です。
1.ポイントカードで財布がぱんぱん?!
コンビニやドラッグストアーにスーパーマーケット、どこに行ってもレジで「ポイントカードお持ちですか?」と聞かれませんか。ないというと「無料でおつくりできますがいかがでしょう」とも勧められます。何となくお得かと思ってポイントカードを作るとどんどん増えてしまい、ポイントカードで財布がパンパンに膨らんでしまいます。結局、面倒になって持ち歩かず死蔵させてしまっています。
個人の生活パターンはほぼ毎日同じです。だとしたら、決まった1-2枚を有効活用しましょう。
たとえば、FamilyMartやスーパーマルエツの買物で200円につき1ポイント貯まるTカードをメインカードとし、LAWSONやHOT PAPPER Beauty用にPontaカードをサブとするなど、ご自身の生活パターンに合わせて選別しましょう。
<まだカードを持っていない場合>
ポイントカードは、お店のレジで声をかけられた際にその場で作ることもできますが、先にポイントサイトに登録して、そこからカードを作ると、よりお得です。
たとえば、ポイントサイトのお小遣いJPに登録し、ファミマTカードを作れば9000ポイント(10pt=1円)もらえます。(2018年2月28日時点。申込時に要確認)
また、ジャックスPonta premium Plus(リボ払い専用カード)なら28566ポイント(10pt=1円)もらえます。(2018年2月28日時点。申込時に要確認)
ポイントサイトは他にもありますので、申し込み時点で色々調べて、有利なものに登録しましょう。なお、ポイントサイトもばらけると管理が面倒ですので、1~2程度に集中させることをお勧めします。
たとえば、上記のファミマTカードとジャックスPonta premium Plus(リボ払い専用カード)をモッピーで申し込むと、ファミマTカードは1,500P(1,500円相当)もらえます。
ジャックスPonta premium Plus(リボ払い専用カード)は3,000P(3,000円相当)もらえます。
こうした料率は、キャンペーンの有無によっても変わってきますので、マメにポイントサイトでチェックしましょう。
他には、下記のようなポイントサイトがあります。覗いてみて、使いやすそうなところに登録しましょう。
2.日々の暮らしで得をする
(1)普段の生活の買い物の際にマメにポイントを貯める
普段の買い物の際に、ポイントサイトを経由すると、さらにポイントが二重にもらえてお得です。たとえば、本の通販でhontoで買う際に、ひと手間かけて、先にポイントサイトを踏んでから、目指すショップに行けば、ポイントサイトのポイントがもらえます。
サイト名 | honto (本) | カクヤス | ビックカメラ | ポイントの価値比較 |
ハピタス | 2.2%+宝くじ交換券1枚 | 1% | 0.6→1.8%+宝くじ交換券5枚 | |
ちょびリッチ | 1% | 1%+税込2,500円以上の初回購入はさらに300ポイント | 1%→1.5% | 他社の半分 |
GetMoney | 1.5%(通常0.9%) | 1% | 2.5%(通常0.3%) | |
PeX |
電子書籍2,500P |
なし | 100円につき4P | 他社の1/10 |
(2018年2月12日時点)
いままで直接ショップに行くためにお気に入りに入れていたものを削除しましょう。そしてポイントサイトから買い物に行くのです。
(2)細切れの時間でちょっとためる
どうせ移動時間の電車の中でスマホを触っているんだったら、ちょっとした細切れの時間で、ゲームで稼いだり、アンケートに回答したりしてポイントを稼ぎましょう。
※もちろん、スマホの料金プラン次第であり、余計な通信料がかかってしまっては元も子もありません。
また、たしかに、ゲームやアンケートはかかる時間に比して成果は良くありません。とはいえ、いまの超超低金利の世界では余っている時間があったら、1円でも稼げればラッキーです。
3.ポイント獲得にかかる課税
預金利息は15.315%の源泉税が天引きされます。
ポイントサイトでのポイントは何も天引きされていませんが、税金はかからないと考えてよいのでしょうか?
日本の所得税法では、第9条で非課税と規定されているもの(たとえば通勤手当・オリンピックの賞金など)以外は、たとえ詐欺などで得たお金でも課税対象です。本来はすべて儲けとして税金の対象となって申告をして納税しなければなりません。
しかしながら、一定の場合には、申告しなくともよいことになっています。(=これは一種の少額不追及の原則であり、全国民が申告すると税務署がパンクしてしまうからです)
この規定については後で詳述しますが、その前に、ポイントサイトでの稼ぎ方別に課税についてみて行きます。
ポイントサイトで得るポイントは、稼ぎ方の観点から見ると、次の3つに分類できます。
(1)買い物の値引き
(2)広告主企業からのプレゼント
(3)役務・労働の対価
(1)買い物の値引き
純粋に買い物をしてそのお店の次の買い物の代金に充当できる場合は、値引きと考えて、課税とはならないと捉えることができます。
たとえば、ビックカメラで買い物をして得たポイントを次のビックカメラの買い物代金に充当する場合です。
ただし、同じお店での買い物でなければなりませんので、A店で買い物をして得たポイントサイトから付与されたポイントをB店の代金に充当した場合は値引きと捉えることはできません。(2)の企業からのプレゼントに分類されることになります。
(2)広告主企業からのプレゼント
クレジットカード入会のポイントは、そのクレジット会社からの広告費節約に伴うプレゼントと捉えることになります。
(よく駅やデパートなどで人がクレジットカード加入の勧誘をしていますよね。そうしたケースでは人件費や諸経費が掛かってカード加入を実現させています。ポイントサイト経由だとその経費が掛からないので、その分ポイント付与という形で、クレジットカード加入者に対するプレゼントができているのです。)
<ポイントサイトがポイントをくれる理由>
ポイントサイトは、ポイント付与を餌に、潜在的な顧客を広告主のサイトに誘導する集客です。
そして、集客した顧客のデータを販売主に提供します。つまり、どんな属性(男女、年齢、職業、都道府県など)の人たちが広告主のサイトに訪れ、どれくらいの割合が最終販売までこぎつけたのか等の情報を提供します。
ポイントサイト登録時には個人情報の登録が求められていますので、それをもとにマーケティング情報を広告主にマーケティング情報の提供をしています。
ポイントサイトの利用者に付与されるポイントは、広告主が広告宣伝費としてポイントサイトに支払うものの一部が、ポイントサイト利用者への還元として支払われるものです。
会社から個人へのプレゼント(=贈与)は一時所得というくくりとなります。
一時所得は、50万円の特別控除がありますので、たいていの場合はこの範囲内に収まりますので、確定申告は不要となります。
※保険の一時金などがある場合は50万円を超えることが予想されますので確定申告の有無を慎重に検討してください。わからないことがあったら、お近くの税務署に相談してください。
(3)役務・労働の対価
記事を書いて働いたり、アンケートに回答することは役務の対価として、課税されます。所得は雑所得というくくりで課税されます。
(4)申告・納税しなくともよい一定の場合
確定申告について言うと、サラリーマンで給与を1か所からだけもらっている場合(=大多数の方がこれに当てはまると思います)は、雑所得が20万円以下であれば、確定申告をしなくとも構いません。(国税庁確定申告特集ー申告書の提出が必要な方とは)
「サラリーマンで給与を1か所からだけもらっている場合」に当てはまらない人(=例えば、専業主婦や2か所以上から給料をもらっているフリーターなど)は、1円の稼ぎでも申告が必要で、課税されることになります。
もっとも、専業主婦で他から無収入の方の場合は、基礎控除38万円に収まれば、課税されません。
余禄:
ポイントサイトで稼ぐことを専業としている人は、税務署に事業登録をすれば、雑所得でなく、事業所得として扱われます。その場合パソコンの費用なども経費にできることになります。
※詳しくは、税務署にご相談いただくか、下記のような書籍をご参照ください。
4.課税の時期
いつのタイミングで課税されるかということも重要です。
〇 役務や労務の対価として付与されたポイントは、役務や労務の提供を完了した時となります。そのため、申告が必要になるくらい稼ぐ人は、各ポイントサイトのポイント通帳を保管して、申告に備えましょう!!
〇 企業からのプレゼントで得たポイントは、現時点の解釈では(=国税庁が別の解釈を発表するまでは)、現金化した時が課税のタイミングと捉えてよいと考えます。
下記は、
という「現金化等にどのポイントサイトをどう経由すれば何日後にいくらに交換できるか」という便利なサイトですが、この例でいうと、ちょびリッチ1000ポイントをAmazonギフト券500円分に現金化できた時(約7日後)に課税の時期となると考えます。
税金の申告や計算は面倒ですが、納税は国民の義務(憲法30条)ですので、稼いだらしっかり納税することが必要です。